がんは子どもに遺伝しますか?

● がんは子どもに遺伝しますか

おはようございます。加藤隆佑です。

さて今日は「がんの遺伝」について考えてみたいと思います。とても難しい話になるので、細かいところをはぶいて、ざっくりとお話しますね。

がんの遺伝的要因は、顔かたちが似るように、親から子へと、受け継がれる
傾向にあります。

例えば、乳がんでは、母親や姉妹が乳がんになった方は、そうでない一般の
方と比べて2~4倍乳がんになるリスクが高いと言われています。

しかし、ここで知ってほしいことは、遺伝子の異常だけが原因で、がんになるわけではないということです。

すなわち、大半のがんは、遺伝子的な異常に、生活習慣や外的要因も加わって、がんが発症していることです。

これだけだと、分かりづらいので、肥満になりやすい遺伝子であるアドレナリンβ3遺伝子を例にあげて、お話します。この遺伝子に異常があると、肥満になりやすくなります。アメリカのインディアンから発見された遺伝子異常です。

その遺伝子異常をもつアメリカのインディアンの一部は、メキシコに移住
しました。

さて、アメリカのインディアンは1970年代から食生活が、多きく変わりました。高脂肪食になったのです。その結果90%の人が、高度な肥満になってしまいました。

一方、メキシコのインディアンは従来通りの農業を中心にした生活を送って
いました。肥満になることもありませんでした。この話から分かることは、

肥満になりやすい遺伝子異常をもったインディアンは、高脂肪食と運動不足といった要因が加わって肥満が発症したということ

肥満になりやすい遺伝子をもっていたとしても、従来通りの生活を続けて
いれば、肥満にならなかったということ

です。がんになりやすいと言われている遺伝子異常は、かなりの数が特定されていますが、その大半は、アドレナリンβ3遺伝子の異常に似たものだと思います。

すなわち、がんになりにくい生活習慣をすることにより、がんを防ぐことができるのです。

(がんになった後でも、徹底的な食事療法とサプリメントでがんが小さく
なったり、消えたりするケースを、私はたくさんみています。食事(生活習慣)とがんの関係は、とても深いのです。)

具体的には、

1、化学物質(食品添加物等)
2、遺伝子組み換え食品・原材料
3、人口抽出の果糖(異性化糖[ブドウ糖液糖、等])
4、白砂糖(黒砂糖や甜菜糖であっても過度の摂取はしない)
5、乳製品(牛乳、ヨーグルト)
6、放射性物質

に注意しましょう。

大半の遺伝子異常は、生活習慣をしっかりしていけば、がんの発症を抑えることができるのです。

ただし、例外があります。例えば、MLH1遺伝子、MSH2遺伝子、MSH6遺伝子、またはPMS2遺伝子の異常がある場合は、大腸がんにかかる確立が非常に高いと言われています。(リンチ症候群という診断名になります)

BRCA1遺伝子(BRCA1)、BRCA2遺伝子(BRCA2)に異常がある場合は、
非常に高い確立で乳がんになると言われています。

これらの遺伝子異常をもつ場合は、生活習慣に気をつけるだけでは、がんの
発症をおさえることができない可能性が、高いです。

例えば、

若い年齢で乳がんを発症する
両方の乳房に転移ではなく、独立して乳がんが発症する
2世代以上にわたって乳がんの発症者がいる
卵巣がんの発症者がいる
乳がんと卵巣がんの両方を発症する
男性の血縁者に乳がん発症者がいる

場合は、乳がんの遺伝子のカウンセリングをうけてもよいでしょう。

同様に、

家計内に少なくても3名のリンチ症候群に関連した腫瘍がみとめられる
そのうちの1名は他の2名に対して第一度近親者(親、子、兄、弟)である
少なくても2世代に渡って発病している
少なくても1名は50歳以下で発病している

場合は、リンチ症候群を念頭にいれて、遺伝子カウンセリングをうけてもよいでしょう。どちらも頻度が低いので、それほど心配はいらないと思いますが、心配な方は、専門の機関を受診してみてください。