ハーセプチンの副作用について

ハーセプチンの副作用について

こんにちは。加藤隆佑です。

今日は、乳がん、胃がんの治療で用いられるハーゼプチンについてお話したいと思います。

ハーセプチンは、通常の抗がん剤とは異なり、正常の細胞には、それほど害を与えず、がん細胞の特定の場所(HER2タンパク)を攻撃することができる分子標的薬です。

がん細胞を採取し、どの程度HER2タンパクがあるかを検査します。ある程度の量があれば、このお薬が効果があると予想されます。

手術前に投与するケース、術後の再発予防のために投与するケース、再発や転移のある乳がんの治療で用いられます。

この薬だけで用いらることもあれば、他の抗がん剤と併用して用いられます。

主な副作用は、寒気や発熱です。吐き気や頭痛、倦怠感が出る場合がありますが、それほど頻度は高くはありません。

これらの副作用は、出たとしても初回の点滴のときのみで、2回目以降にでることはほとんどありません。

脱毛はありません。副作用の少ないお薬と考えてよいでしょう。

しかし、最も注意しないといけないことは、、心臓への影響があります。

2-4%の人に出現し、心臓の機能が低下します。

もし、心臓がドキドキしたり、息切れするようになったり、脈が早くなったら、主治医に相談してください。

引き続き、メールマガジンでも、抗がん剤による副作用に関して書いていきます。

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加藤隆佑プロフィール
小樽協会病院 消化器内科 主任医長
日本消化器内視鏡学会専門医
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手術、放射線療法、抗がん剤の副作用、食事療法、免疫療法など、がん治療に関わることをアドバイスしています。

乳がんのFECという抗がん剤治療の副作用について

●乳がんのFECという抗がん剤治療の副作用について

こんにちは。加藤隆佑です。

今日は、乳がんでよく用いられるFECという抗がん剤治療の、副作用についてお話します。

Fはフルオロウラシル、Eはエピルビシン塩酸塩、Cはシクロホスファミドを表します。

手術前に行う場合、術後の再発予防で行う場合、手術ができない場合に用いられます。1日注射で投与したら、20日お休みします。それを1クールとします。

4-6クール行います。ただし、この治療は比較的副作用が強いものがでやすいです。

投与直後から数日の間は、吐き気、嘔吐、食欲不振、発熱、しびれ

数日から数週間の間は、脱毛、だるさ、口内炎、関節痛、好中球減少

といった副作用がでます。

特に注意しないといけないものは、重度の好中球減少 です。

約50%の方がでます。投与して2週間ほどしてでやすい副作用です。

そのような時期には、人ごみはさけたほうがよいでしょう。細菌などに感染しやすくなるからです。

また吐き気、嘔吐が強く出る方もいます。

吐き気を抑える薬を使っても、なかなかその症状を抑えることができないことがたまにありますが、多くの方は一時的なものです。

脱毛は、投与してから2-3週で始まります。

FECは、比較的副作用のでやすい治療なので、何かあったら担当の先生に相談してください。

引き続き、メールマガジンでも、抗がん剤の副作用に関することを書いていきたいです。

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ジオトリフ(アファチニブ)による下痢を止める方法

● ジオトリフ(アファチニブ)による下痢

こんにちは。加藤隆佑です。

イレッサと同じ系列の分子標的薬であるジオトリフについてお話します。

こちらは、イレッサよりも、よりよい効果があるというデータもあります。

そこで、今日は、ジオトリフ(アファチニブ)による副作用の1つである下痢の対処法をお話いたします。

ジオトリフによる下痢は、比較的起こりやすいです。48時間以内に下痢になる方が多いです。

(平均すると4日目に多いというデータもあります)

下痢の程度には、個人差がありますが、20回もトイレに駆け込むようなことになると、脱水になってしますこともあります。

ジオトリフを飲んで、下痢になったら、ロペミンという下痢止めを使う事が大切です。

ただし、漫然と用いるのではなく、ライフスタイルにあわせて、使いましょう。

どのようなタイミングに下痢になるかは、分かってくる事が多いです。

例えば、便秘気味になっている時には、ロペミンを用いる必要はありません。お腹が少し緩いくらいで、苦にならなければ、使う必要もありません。

生活において、支障がない程度の排便になるように、調整しましょう。毎回定期的に飲むと、逆に便秘で苦しむことにもなりかねません。

また下痢がひどい場合には、ジオトリフの量を、主治医に、調節してもらうことや、水分摂取をすることも大切です。

量を減らしてもらうと、下痢が落ち着く事も多々有ります。量を減らしたからといって、薬の効果が、必ずしも、減るわけでは有りません。

日常生活に支障がない副作用になるような薬の量を優先することが大切なのです。

ちなみに、ジオトリフには、口内炎や皮膚症状もでます。

皮膚症状を少しでも和らげるために、普段から、清潔や保湿を保ち、皮膚への刺激を避ける事も大切です。

また、口腔ケアも大切になってくるのです。

ちなみに、メールマガジンでも、抗がん剤の治療の副作用で気をつけないといけないことを書いています。

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アブラキサンという抗がん剤と副作用について

●アブラキサンという抗がん剤と副作用について

こんにちは。加藤隆佑です。

今日はアブラキサンという抗がん剤について、お話します。

乳がん、胃がん、肺がんなどで、用いられます。このお薬は、パクリタキセル(製品名はタキソール)とほぼ同じです。

効果もほぼ同じ。

それであるならば、あえてこの薬が登場する必要はないのですが、実は何個か新しい利点があります。

1つ目は、アレルギー反応がパクリタキセルに比べて、でずらい

(タキソールは、アレルギー反応がでやすいために、投与前に、アレルギー反応を予防する薬をしないといけません。)

2つ目は、投与時間も30分という短い時間でよいです。

このあたりが、患者さんの負担軽減につながる点ですが、新たな問題点もあります。

生物製剤であるヒトアルブミンを使用しているために、未知の感染のリスクが0でないことがあげられます。(実際は0に近いでしょう。)

最後に副作用に関してまとめます。

骨髄抑制、神経障害、脱毛、疲労感、悪心、下痢、関節痛、筋肉痛などがありますが、神経障害と脱毛に悩まされる方が多いです。

このような問題点が改善されることを、期待したいです。

引き続きメールマガジンでも副作用をどのように克服していかについて、お話してきます。

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ゼローダの皮膚障害(手足症候群)で悩まれている方へ

●ゼローダの皮膚障害(手足症候群)で悩まれている方へ

おはようございます。加藤隆佑です。

さて、今日は、乳がん、大腸がんなどで使われることの多い、ゼローダというお薬の副作用である皮膚障害に関してです。

ゼローダは、皮膚障害がなければ、よいお薬だと思うのですが、皮膚障害がでるとやっかいです。

3週投与して、1週休むというスケジュールですと、約51.9%の人に皮膚障害がでます。

その抗がん剤を、一時的に中止したほうがよいと言われる状態(疼痛を伴うようになった場合)になる方が、23.6%ぐらいでると言われています。

無理に飲み続けると、後遺症が残ることがありますので、無理はしてはいけません。

そのようにならないようにするための日常生活の注意点は、以下の通りです。

皮膚を清潔して、乾燥をさけます。保湿剤(ヒルドイドローション)や低刺激性の石けん(私のおすすめはYOSHIMI)を使いましょう。

日焼けといった、皮膚のストレスになることを避けましょう。

予防的に、ピドキサールというビタミンB6のお薬を飲んでもらうこともよいです。

(しかし、それに関しては、有効性を示唆するデータはまだ十分ではありません。)

また、症状がでた場合に備えて、事前にステロイドのクリームを処方し、症状が出たときに、患者さんに塗ってもらう施設も多いです。

ちなみに、このような皮膚障害は、ゼローダ以外にも、頻度は低いながら、5-FU、TS-1といった5-FU系の抗がん剤、タキサン系の抗がん剤(タキソール、ドセタキセル)などでも起こる事があります。

ソラフェニブやスニチニブといった分子標的薬でも起こります。

いろんな対策を書きましたが、この副作用に確立した治療はなく、症状が強くなったらいったんそのお薬を中止することが大切なのです。

もし症状が悪化したら、必ず主治医に相談してください。無理は禁物です。

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乳がんホルモン療法において、タモキシフェンは10年間が推奨されます

●乳がんホルモン療法において、タモキシフェンは10年間が推奨されます

こんにちは。加藤隆佑です。

今日は、ホルモン療法で用いられるタモキシフェンをどのくらいの期間飲んだら良いかについてのお話です。

以前よりその期間は議論されてきしたが、最近になり5年より10年を推奨されるようになってきました。

今年のアメリカ臨床腫瘍学会でも、ステージ1から3でホルモン受容体陽性の、術後補助化学療法において、10年を推奨しています。具体的には以下のような内容です。

閉経前の術後補助化学療法としてタモキシフェンを5年投与する。5年経過した時点で閉経前であれば、タモキシフェンを引き続き5年投与する。

閉経後になっていれば、タモシキフェンもしくはアロマターゼ阻害薬を5年投与する。

閉経後の女性には以下よりどれかを選択します。

1、タモキシフェンを10年
2、アロマターゼ阻害薬を5年
3、タモキシフェンを5年、さらにアロマターゼ阻害薬を最長5年
4、タモキシフェンを2-3年投与し、アロマターゼ阻害薬を最長5年 という選択肢になります。

ただし、長期投与による副作用(子宮体がん、血栓症)などもあります。

長期間続けることのメリットとデメリットを天秤にかけることが大切になります。

また、どのような食事をとるかで、生存期間が変わるというデータもあります。

薬も大切ですが、食事も大切なのです。

食事に関しては、こちらで詳しくお話しています。

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ハラヴェン(エイブリン)という乳がんで用いられる抗がん剤について

● ハラヴェン(エイブリン)という乳がんで用いられる抗がん剤について

こんにち。加藤隆佑です。

今日は乳がんで使われるハラヴェンという抗がん剤についてのお話です。

原則として週一回を2週連続注射で投与し、3週目をお休みします。これを1サイクルにします。

副作用なのですが、

薬剤熱:この注射をうけて3日以内に熱が出る方が5人に1人います。

白血球減少:投与して2週目の後半にこの副作用はでやすいです。感染の原因になります。

倦怠感:2人に1人にでます。

末梢神経障害:3人に1人に、しびれといった症状がでます。

食欲低下、吐き気脱毛:2人から3人に1人にでます。

命にかかわる副作用は、白血球減少なのですが、放射線治療を受けられた方は、特に注意をしないといけません。

そのために、定期的に採血することが大切です。

またしびれも、我慢していると、後遺症として残ります。症状がでたら、ちゃんと主治医に相談しましょう。

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アフィニトールという分子標的薬を、乳がんのホルモン療法に併用する方法

● アフィニトールという分子標的薬を、乳がんのホルモン療法に併用する方法

こんにちは。加藤隆佑です。

先日、特報首都圏で、早期のがんであるにも関わらず、がんの放置療法をして、その結果、がんがかなり進行してしまって、悩まれている方が出演していました。

その方は、放置したことにとても悔やまれていました。

いろんな角度から考えた結果、放置するという選択をすることもあるかもしれませんが、安易には、放置するという選択肢をとらないでください。

また、放置療法をすすめる医師がいるならば、その患者さんを最後まで、診てあげてほしいと思います。

しかし、放置療法をすすめている医師で、最後まで責任を取る方はほとんどいないのではないでしょうか?

繰り返しますが、安易な放置療法はしないでください。

さて、本日の本題です。

昨年3月から、ホルモン療法にアフィニトールという分子標的薬が承認されましたので、このお薬について、詳しくお話します。

ホルモン療法をしていると、次第に効かなくなることがあります。

そのようなケースにといて、ホルモン療法に使われる薬(具体的にはアロマシンというお薬)に、アフィニトールを併用すると、再びホルモン療法の効果が期待できるのです。

ただし、アフィニトールには、口内炎や間質性肺炎という副作用があります。

口内炎に関しては、2週間くらいで発生しやすく、その後は落ち着く傾向があります。

間質性肺炎は、いったん出現すると、命に関わることがあるので、注意を払う必要があります。

今回は、アフィニトールというお薬をご紹介しましたが、それ以外にも分子標的薬がたくさん市場にでてきています。

副作用がほとんどなく、体内のがんを消滅させるような薬がでることも、将来的には期待できるかもしれませんね。

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グリベック(イマニチブ)という、GISTに使われる分子標的薬

● グリベック(イマニチブ)という、GISTに使われる分子標的薬

こんにちは。加藤隆佑です。

実家に用事があり、先日まで実家に帰っていました。名古屋なのですが、札幌に比べて暖かく

さて、今日の本題です。

GISTという腫瘍があります。がんとは異なるもので、胃や腸などの消化管の粘膜の下にできるもので、その下にあるカハール介在細胞の元になる細胞が異常に増殖し、腫瘍化したものです。

GISTの治療では、手術、分子標的薬が用いられます。

本日は、GISTの治療で一番始めに用いられる分子標的薬は、グリベック(イマニチブ)というお薬について、お話していきます。

分子標的薬なので、抗がん剤に比べれば、正常な細胞に作用することは少ないです(ゼロではないです)。

例えば、手術で切除した後に、再発予防の目的で内服する場合は、1年から3年が推奨されています。

長期間内服しなくてはいけないケースが多いので、副作用がでてほしくないものですが、いろんな分子標的薬の中では、副作用は比較的少ないと私は感じています。

主な副作用ですが、

吐き気、嘔吐、下痢
(食後にコップ1杯の水でグリベックを内服すると、このような副作用を起こす事が少ない)

顔や体のむくみ
筋肉の痛みやけいれん
肝機能障害
貧血や疲労感

長期間飲まなくてはいけないことが多いので、主治医と相談しながら、飲んでいくことが大切です。

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