エルプラットによるしびれをとる方法

● エルプラットによるしびれをとる方法

こんにちは。加藤隆佑です。

先日開催された臨床腫瘍学会でエルプラットという抗がん剤によるしびれを和らげる方法を発表していたので、そのことについて書きます。

結論からいいますと、以下の通りです。

エルプラットを投与開始から投与終了までの間、充電式ホットインナーグローブを装着すると、手のしびれが和らぐ。

また日中でも、しびれの症状に悩まされいる場合は、日中も常にホットインナーグローブをつけるとよい。

つまり、手を温めるということです。

「充電式ホットインナーグローブ」というと、聞き慣れないかもしれませんが、充電式の手袋のことです。

グーグルなどで検索すると、簡単に購入できるようです。

試してみる価値はあるでしょう。

しかし、一番大切なことは、無理をしないで、しびれが強くなったら、エルプラットを休む事です。

それが一番確実な方法なのです。

ところで、抗がん剤の副作用をなくすコツは、メールマガジンにも書いています。

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手術でとれない膵がんの、新しい選択肢について

 手術でとれない膵がんの、新しい選択肢について

こんにちは。加藤隆佑です。

今日は、膵がんの抗がん剤治療についてのお話です。

最近になり、膵がんの抗がん剤治療でいろんな選択肢が増えてきましたが、患者さんの満足のいく結果になるかという話では、ほど遠いのが現状です。

しかし、治る膵がんもあるわけですから、患者さんの希望をききながら、ベストの選択をしていくのがよいでしょう。 

変更点をふまえて、今後の治療は以下の通りになります。

遠くの臓器に転移があって、手術ができない場合は、

ジェムザール(ゲムシタビン)
ジェムザール(ゲムシタビン)+タルセバ(エルロチニブ)併用
FOLFIRINOX療法
TS-1
ジェムザール(ゲムシタビン)+アブラキサン併用

遠くの臓器に転移がないけど、周囲の大切な血管をまきこみ手術ができない場合は

ジェムザール(ゲムシタビン)(アブラキサンの併用も可)
TS-1

さて、ここから先は私の考えですが、ジェムザール(ゲムシタビン)にタルセバ(エルロチニブ)を追加しても、副作用が増えるわりに、生命予後の改善は少ないです。

そのことを考えると、ジェムザール(ゲムシタビン)にタルセバ(エルロチニブ)を使うケースはかなり限られるでしょう。

またFOLFIRINOX療法は副作用がとても強いので、その治療法を使うケースもかなり限られるでしょう。 

つまり、ジェムザール(ゲムシタビン)(そこにアブラキサンを併用も可)とTS-1が、治療の主軸であり、それ以外の治療に関しては、慎重に考えないといけないです。   

膵がんで、もっと劇的によくなる治療法がでてほしいものです。

新しい治療法については、メールマガジンでもご紹介しますので、登録がまだの方はこちらです。

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エルプラットによるしびれに対する対処法 (2)

● エルプラットによるしびれに対する対処法 (2)

こんにちは。加藤隆佑です。

さて、さっそく本題です。

エルプラットを長く使っていると末梢神経症状に悩まされます。始めのころは、すぐ症状がとれていたのが、だんだんしびれが残ってきます。

その結果、しびれや痛みのために、ボタンがはずしにくい、しびれて歩きにくい、細かな作業がしにくいといった症状です。 

私のところに、このしびれに困って、メールされる方もたくさんいらっしゃいます。

さて、副作用をなくすために、いろんな試みがなされています。

しびれの症状がでないようにする薬は、

エルプラットの注射の直前にカルシウム/ マグネシムの注射をすること
牛車腎気丸という漢方薬
桂枝加朮附湯という漢方薬
プレガバリン(製品名はリリカ)
抗けいれん薬
抗うつ薬

どれも、しびれを改善させる選択肢として提示できますが、一番はじめにためすべきは、漢方です。

ちなみに、最も重要なことは、無理をしない、しびれが強くなってきたら、お薬をお休みするという選択肢です。

命には関わることはないですが、侮ってはいけない副作用です。

引き続きメールマガジンでも副作用に対する情報を書いています。登録がまだの方はこちらです。

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エルプラットによるしびれいった副作用を防ぐ方法

● エルプラットによるしびれといった副作用を防ぐ方法

おはようございます。加藤隆佑です。

さっそく本題です。

今日は、大腸がんや胃がんで用いられる抗がん剤であるエルプラットの副作用対策についてお話します。

エルプラットは治療でとても重要な武器になります。

例えば、大腸がんで肝転移があって手術ができなかった方で、この薬を使うことにより、手術ができるようになり、癌をすべて取り除くことができることもあります。

そんないい薬なのですが、弱点の一つが”抹消神経症状”です。抹消神経症状にも、2つの種類があります。

1、 薬の投与後数日の間におきる末梢神経症状

手、足、口周囲の感覚の麻痺、ときに痛みを伴うこともあります。“冷たいと感じること”により、症状がでることがおおいです。2-3日で症状はよくなることがおおいです。

2、この薬を何回も使用していると、しびれの原因となる物質が少しずつたまることにより生じる抹消神経症状

症状は長時間続きます。ただし薬を3ヶ月お休みしたら、75%の方は症状がよくなります。

具体的な症状としては、しびれや痛みのために、ボタンがはずしにくい、しびれて歩きにくい、細かな作業がしにくいといった症状です。

今回はまず1の症状に対する対処方法をお話しますね。この症状は、冷気や冷たいものに触れることで引き起こされます。

正確には”冷たい”と感じることにより引き起こされます。

例えば、寒い外から、室温20度の部屋に入ったとします。

体は暖かいと感じるから大丈夫です。逆に、真夏日の35度の外から、室温20度の部屋に入ったとします。体は寒いと感じます。その際は、末梢神経症状が引きおこされるかもしれないのです。

同じ20度であっても、それが寒いと感じれば症状がでるかもしれませんし、そうと感じなければ大丈夫なわけです。

とはいうものの、”冷たい”と感じることを日常生活から完全に取り除くことはできません。

結論としては、以下のようなことが大切になります。

熱い夏の日でも、エアコンの冷たい風にあたらないようにする。

靴下やスリッパをはいたり、アイスクリームを食べないようにしたりする。

冷蔵庫の物、ドアノブ、郵便受け、はさみ等の金属製品を素手で直接さわらないようにしたりする。

次回は、この薬を何回も使用していると、しびれの原因となる物質が少しずつたまり、次第に強くなる抹消神経症状についてお話します。